家の構造とは?3つの構造を深掘り!

家づくりの部屋

みなさんこんにちは!

今回は、家づくりを考え始めたときにぶち当たる

家の構造についてお伝えしていきます。

家を建てたいとは思うけど、どんな種類の構造があるのかもわからない。

何が良いのかなんて全くわからないよ!

今回の記事をお読みいただき、

自分の家づくりには何が適しているかを

判断いただければ幸いです。

家にはどんな構造があるの?

日本における家の構造は、大きく分けて3つに分かれます。

木造・鉄骨造・コンクリート造の3つです。

日本では昔話で「3匹の子ぶた」というお話があります。

なぜか昔から構造は3つに分けられるんですね。

ただ、3つの構造の中でも様々な種類があるので、

もう少し深掘りしてみましょう。

木造住宅とは

木造住宅は、字のごとく木材を使って家を建てていきます。

日本においては、非常に昔から親しまれている工法で、

3匹の子ぶたのお話にも出てきます。

古くから残る神社仏閣も木造で作られています。

世界最古の木造建築である法隆寺は1300年以上の歴史があります。

木造住宅は、大きく分けて2つの種類に分けられます。

木造軸組工法

昔ながらの柱・梁・筋交いで作られる住宅工法。

点と線で住宅を構成します。

自由度が高い一方、様々な災害に対して不安が。

2×4工法

北米を由来とする工法。2インチ×4インチの角

材と合板で家を作っていく住宅工法。

災害に強い一方、自由度で劣る。

木造軸組工法は自由度が高いが対災害性に不安が

木造軸組工法は、在来工法とも呼ばれ日本古来の住宅工法です。

ここ数十年で様々な工法の住宅が登場しましたが、

まだまだ日本の中で大きな割合を占めている工法になります。

柱・梁・筋交いという3つの要素から構成され、

柱と梁の交点、柱と筋交いの交点で力を受けることから、

点と点、点と線で住宅を構成している工法といえます。

木造軸組工法のメリット

点と点、点と線で構成されるため、

間取りや開口の大きさに対する自由度が高く、

自分の好きなように家づくりができるという特徴があります。

また、古くからある工法で、建てる住宅会社によって

価格帯に幅があります。それゆえ、自分たちの予算にあった

住宅会社を見つけやすい工法でもあります。

「木」を愛するなら、最も選択肢に入れたい工法です。

木造軸組工法のデメリット

点と点、点と線の工法は自由度が高いものの、

一点に力が集中することになるため、

各種災害には若干弱い傾向にあります。

特に最近では地震などに対する対災害性能が重視されており、

ハウスメーカーなどでは純粋な木造軸組工法は減ってきています。

※木造軸組工法をベースとしたモノコック構造などが増え始めています。

2×4工法は対災害性が高いものの、自由度に不満が

2×4工法は、北米から始まった住宅工法です。

歴史としてはまだ200年程度です。

木造軸組工法は柱・梁・筋交いをもとに、

点と点、点と線で住宅を構成していたのに対して、

2×4工法では「面」で住宅を形作ります。

2×4工法の語源である、2インチ×4インチの角材で枠組みを作り、

そこに耐力合板を打ち付けて面にするのです。

この2インチ×4インチの角材サイズを変えることで、

2×6や2×8といった住宅もあります。

2×4工法のメリット

点で家を支える木造軸組工法に比べて、

面で力を受けるため、対災害性能は高くなります。

さらに、壁で囲まれる分、高気密高断熱な住宅となります。

また、熟練の大工を必要とせず、比較的簡単にかつ

短工期で住宅を作ることができます。

2×4工法のデメリット

2×4工法は、枠組みと耐力壁で成り立っている工法です。

壁自体も重要な構造体なので、簡単に穴をあけたりできません。

窓を自分の好きなように、好きな場所に作ることができないというのは

デメリットになるでしょう。

また、同じように間取りの自由度でも木造軸組工法に比べると

劣ることとなります。

鉄骨住宅とは

鉄骨住宅は、住宅の構造部分を鉄骨、鉄鋼を使って作られる住宅です。

日本においては、低層の戸建て住宅から、高層ビルなども

鉄骨で作られており、かなりポピュラーな工法となっています。

昔から日本は「鉄」産業が強く、いかにその鉄を使用して

住宅を作るかという部分が非常によく考えられています。

鉄骨住宅といっても、大きく分けて軽量鉄骨造重量鉄骨造に分けられます。

軽量鉄骨造

鉄骨鋼材の厚みが6mm未満のものが軽量鉄骨造とされています。2階建て以下の戸建て住宅、アパート、店舗などに使用されることが多いです。

重量鉄骨造

鉄骨鋼材の厚みが6mm以上のものが重量鉄骨造と言われています。3階建て以上の住宅、マンション、店舗などに使用されることが多いです。

軽量鉄骨造はコスパに優れる

軽量鉄骨造は比較的薄くて軽い鉄骨鋼材を使って

住宅を作っていく工法です。

日本の住宅が木造ばかりだったところに、

食い込んで数を伸ばしてきています。

基本的な構造は、鉄骨鋼材を柱・梁・筋交いで構成されています。

軽量鉄骨造のメリット

鉄骨造の中では、軽量鉄骨造はコストが安い傾向にあります。

住宅全体が軽量になるため、地盤改良等にかかる費用にも

影響を与える可能性があります。

有名な大手ハウスメーカーも多く、選択肢が多い工法です。

自由度も高いため、建てたい家を実現できる可能性もあります。

軽量鉄骨造のデメリット

災害に対する強さでは、同じ鉄骨造の重量鉄骨造より劣っています。

特に火災には弱くなってしまいます。

私の小学生の時の友人が消防士をしているのですが、

軽量鉄骨造の火災現場に入るのが一番怖いと言っていました。

木造住宅は一見火災に弱そうですが、火事があった際には

木の柱の表面が炭化して、芯まで燃えてしまうことを防いでくれます。

そのため、急激に建物の強度を失ったりしないのですが、

軽量鉄骨はそうはいきません。火災で熱せられると

急激に強度が低下するため、危険を伴う場合があります。

住宅密集地ではリスクとなる可能性がありますね。

重量鉄骨造はガッシリ。金額はドッシリ。

重量鉄骨造は分厚い鉄骨で骨組みを作り、

家を構成していく工法です。

日本では構造ビルを作る工法としても定着していますが、

2~3階建ての低層住宅を建てることも可能です。

実際にハウスメーカーの中には、重量鉄骨で建てることを

一つのアピールポイントとしている会社もあります。

重量鉄骨造のメリット

重量鉄骨造の一番の魅力は、何と言っても

高層ビルも建てることができるその頑丈さにあります。

軽量鉄骨造に比べて、様々な災害に対して強さを発揮します。

また、骨組み一本一本がガッシリとしているため、

広い空間をとることができるなどの間取りの自由度も

重量鉄骨造のメリットといえるでしょう。

重量鉄骨造のデメリット

何と言っても金額でしょう。

ものは良いですが、軽量鉄骨造と比べても

金額が高額になります。

高層ビルを建てることができるような構造ですが、

逆に言えば2階建て~3階建ての低層住宅を建てるには

コストパフォーマンスの低下が目立ちます。

建物本体だけではありません。

建物全体の重量が重くなることで、地盤改良にかかる費用も

高額になりがちです。

木造住宅の場合は、建物自体が軽いので地盤に直接基礎をのせる

「直接基礎」となる場合もあります。

重量鉄骨造の場合は地盤改良をしないということはほとんどないでしょう。

地盤改良費だけでも、数百万円変わってくることもあります。

コンクリート住宅とは

戸建てのコンクリート住宅は、木造や鉄骨造に比べると

まだまだ少ないと言わざるを得ません。

そんな日本でも、コンクリート住宅のシェアが非常に高い場所があります。

それは「沖縄県」です。なんと戸建て住宅の戸建て着工の9割近くが

コンクリート住宅なんです!

コンクリート住宅は総じて災害に強く、遮音性が高いが

いかんせんお高いという特徴があります。

コンクリート住宅も大きく分けると2つに分けられます

RC構造

「現場打ちコンクリート」とも言われます。皆さんがイメージされるコンクリート住宅はこちらではないでしょうか。現場に型枠を組んで、コンクリートミキサー車が来て生コンを流し込む工法です。

PC構造

コンクリートをパネル状にしたものを工場生産します。現場には、そのパネルを持ってきて組み立てます。木造の2×4と同じように、面で家を構成していきます。

RC構造は自由度最高クラス

RC構造は、現場に型枠を組んで生コンを流し込んで

家全体を作っていく工法です。

役所や病院などの重要施設はRC造作られていることが多いですが、

戸建てを建てるようなハウスメーカーでは取り扱いが少ないのが現状です。

沖縄県では第二次世界大戦後に、アメリカ軍の基地内に作られたものが少しずつ島全体に広がり、

台風への強さも相まって普及するようになっていきました。

RC造のメリット

何と言ってもその自由度が魅力のRC造。

型枠を組めさえすれば、様々な形を造形することができます。

著名な建築家が作ったRC造の建物をご覧になったことがあるのではないでしょうか。

さらに頑丈なコンクリートで作られた建物は、対災害性も最強クラスです。

またシアターを実現できるほど遮音性も抜群です。

さらに耐久性も高く、シロアリの心配も少ないです。

全体的な性能は、一番高いかもしれません。

RC造のデメリット

とても性能の高いRC造ですが、日本の戸建てで普及しているとは言えません。

その一番の要因は「金額が高いから」です。

木造住宅の2倍~3倍となる可能性もあり、

なかなか手が出ないのが現状です。

ハウスメーカークラスだと取り扱いが少なく、

ゼネコンのような会社に依頼することになると

戸建て住宅としてはかなり贅沢なものになると言えます。

また、現場で型枠を組んで、脱型して乾かすので

工期が長くなる傾向にあります。

PC構造はRCをもう少し庶民的に

PC構造はRCの良さを残しつつ、

もう少し庶民的にした工法といえます。

工場でコンクリートをパネル状にして、

それを現場に運んで組み立てていく工法です。

日本では取り扱っている会社は多くないのですが、

対災害性や遮音性、堅牢性などのこだわりのある方々から

支持を受けています。

PC構造のメリット

地震、火災、台風、土砂災害など、あらゆる災害に強いのが特徴。

また、コンクリートを乾燥させる工程がないため、

工期もRC構造より短くなります。

さらに工場生産しているという点で、品質が一定になることもメリットです。

さらに価格もRC構造よりは手が出しやすい価格となっていることが多く、

重量鉄骨造の建物と同程度の価格帯で検討することができるでしょう。

PC構造のデメリット

RC造よりは手を伸ばしやすい価格といっても、

重量鉄骨造と同程度です。木造などど比較してしまうと、

高額となるでしょう。

また、コンクリートパネルを現場に運んでこなければならないため、

前面道路が狭い敷地や、電線が多い条件では

施工自体が難しくなったり、さらに費用がかかるといったこともあります。

さらにパネルの組み合わせは、RCの一番のメリットである

間取りの自由度を犠牲にしています。

万能な家はない

ここまでお読みいただくと、どの家もメリットとデメリットが

あることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

そう、万能な家というのはないんです。

だからこそ、自分の家づくりには何が大切なのか、

優先順位をつけておくことが非常に重要になるのです。

住宅展示場を見に行った際に、営業マンから様々なことを言われると思いますが、

「私どもの住宅はすべてにおいて優れています!」

なんてセリフがいかにウソっぽいか見抜けるようになるはずです。

今後の記事で、それぞれの代表的なハウスメーカーを紹介したいと考えています。

お楽しみに!

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